- 2023年1月14日
犬のワクチンアレルギーの原因と症状、対処法|牛アレルギーとの関係性も
犬のワクチンアレルギーとは ワクチンに含まれる成分に体が過剰反応してしまい、さまざまな症状が出ることを指します。 ワクチ […]
アレルギーとは、特定の物質に対する免疫の過剰反応のことです。
もともと免疫は、体に害となるものを排除する働きですが、機能になんらかの異常があると誤作動を起こします。
すると、本来は無害であるはずの食べ物や花粉に過剰に反応し、様々な症状が出てしまうのです。
主な症状
まず初めに免疫細胞が「IgE抗体」というたんぱく質の一種を血液中に作るよう指示します。
すると、IgE抗体は皮膚や粘膜に存在するマスト細胞とくっついた状態で、アレルゲンの侵入に備えます。
IgE抗体が体内に入ったアレルゲンをとらえると、同時にヒスタミン、ロイコトリエンなどの痒み物質が放出されます。
なお、アレルギー反応の分類としては、以下の2つに分けられます。
花粉症、アトピー性皮膚炎などの代表的なアレルギー疾患はⅠ型(即時型)です。
I型にはIgE抗体が関係しており、アレルゲンが体内に入った直後や数時間以内に反応が現れるのが特徴。
有名なアナフィラキシーショックも「Ⅰ型(即時型)」のアレルギーに分類されます。
アレルギーを引き起こす原因物質は「アレルゲン」または「抗原」と呼ばれています。
アレルギーに関する病気は、アレルゲンの種類、症状、アレルギーの場所などによって病名が付けられています。
名前の付け方は複数あり、犬によってダニアレルギー+花粉症だったり、アトピー性皮膚炎+食物アレルギーがあったりします。
症状の場所から付けられた病名
アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎
アレルゲンから付けられた病名
ダニアレルギー、食物アレルギー、花粉症、薬物アレルギー、金属アレルギー
症状から付けられた病名
発疹(人でいう蕁麻疹のようなもの)、アナフィラキシー
アレルギーとひとくちにいっても様々な種類があるため、原因を特定するにはアレルギー検査を受ける必要があります。
ただ、アレルギー検査で陽性だったからといって、そのアレルゲンが必ずしも病気の原因になるわけではありません。
なぜならアレルギー検査ではわずかな反応でも陽性になる可能性があり、実際に犬の体が反応するかどうかとは別物だからです。
もしも愛犬に疑わしい症状が発現した場合は、ひとりで悩まず、まずは動物病院でよく相談しましょう。
アレルギーの原因となる物質をアレルゲン(抗原)といいます。
アレルゲンは、更に食物アレルゲン、吸入アレルゲン、接触アレルゲンなどに細かく分類されています。
このうち犬のアレルギーで特に多いのは、吸入アレルゲンと食物アレルゲンです。
吸入性アレルゲン | 室内 | ほこり、カビ、ダニ、畳、衣服、寝具(綿、絹、羊毛、羽毛)、化学物質(ホルムアルデヒド、VOCなど) |
---|---|---|
花粉 | スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ、アカマツ、ススキなど | |
カビ |
マラセチア、犬小胞子菌、石膏状胞子菌、白癬菌、クリプトコッカス、皮膚糸状菌など |
|
食物性アレルゲン | 牛肉、乳製品、鶏肉、小麦、大豆、ラム肉、卵、とうもろこし、米、魚、豚肉 | |
接触性アレルゲン | 化粧品、塗料、衣服、金属、うるし、ラテックス(ゴム)、洗濯洗剤など |
とはいえ、アレルゲンは表のようにはっきり分かれるものではありません。
食物性アレルゲンの牛肉を食べて皮膚に痒みが出たり、卵が皮膚に触れて口周りが赤くなったりする場合もあります。
また、食物性と吸入性の2種類以上のアレルゲンを持っている場合もあり、複雑化していて判別が難しいケースも多いです。
数ある犬種の中でも、特にアレルギーを起こしやすい犬のことを「アレルギー体質」といいます。
アレルギー体質の犬の共通点は、ヘルパーT細胞である「Th1」と「Th2」のバランスが崩れていて、皮膚のバリア機能が弱いこと。
通常であれば、異物として認識されないアレルゲンに対して過剰に反応し、IgE抗体を産生しやすい体質というわけですね。
なお、食物アレルギーでは、主に分子量の大きいタンパク質がアレルゲンになります。
通常、タンパク質はみな消化酵素でアミノ酸まで分解されてから吸収されるため、免疫が反応するほど大きくはありません。
しかし、腸内環境が悪く消化・吸収力が弱い犬では、タンパク質を十分に分解できず、過敏に反応しやすいといえます。
アレルギーコップという表現を聞いたことはあるでしょうか?
すべての犬はアレルギーコップを持っていて、アレルギー体質の犬とそうでない犬はコップの中身が違っている。
アレルギー体質の犬のコップには、初めからアレルギー体質という水が入っていて、そうでない犬よりコップの水があふれやすい。
コップの中には、アレルゲンや食生活、生活環境、ストレスなどのアレルギー発症の要素が入ります。
アレルギー体質の犬は、そうでない人と比べて、アレルギーを発症する要素が多く、コップがあふれやすいというわけですね。
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの皮膚炎は似ているので、見た目だけでは区別が難しいです。
アトピーの犬の半分は食物アレルギーを持っているという報告もあることから、「うちのこはどっち?」と悩んでいる方も多いもの。
アトピーと食物アレルギーを判別するには、主に「季節性」と「消化器症状の有無」の2つを確認します。
アトピー性皮膚炎は環境アレルゲン(花粉やダニ、カビなど)に対するアレルギーです。
そのため、これらアレルゲンとの接触が増える季節、つまり春や夏になると、アレルギー症状が悪化する傾向があります。
対して食物アレルギーは、年間を通じて症状がある場合が多く、季節で重症度が変化することはありません。
食物アレルギーの場合、お腹がゆるかったり、消化器症状が伴うことも多いです。
その点、アトピー性皮膚炎では基本的に下痢や嘔吐などの消化器症状がみられることはほとんどありません。
そのため皮膚のかゆみに加え消化器症状があるようなら、食物アレルギーが疑われます。
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