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犬のアレルギーと治療・ケア

一口に犬のアレルギーといっても、原因は様々です。

アレルギーの原因や症状の度合いによって治療法は変わりますが、主な治療法や自宅でできるケア方法を知っておくと役に立ちます。

ここでは、犬のアレルギー治療として主に行われる方法を解説します。

 

食物アレルギーは療法食で治療する

食物アレルギーを改善するには、なにより原因物質を口にしないことが大切です。

アレルゲンが特定できている場合は、その食材を含むドッグフード・おやつは与えないようにしましょう。

アレルゲンが不明であれば、フードやおやつは新奇タンパク質を使ったものか、加水分解食・単一タンパク源の商品を選んでください。  

こちらもチェック⇒食物アレルギーには療法食!療法食の種類と特徴

 

犬のアトピーでは3つの治療がメイン

犬のアレルギーでは、薬による治療を始め、スキンケアとアレルゲンの除去が欠かせません。

アトピーは完治が難しい病気ですが、適切なケアを行えば症状をコントロールすることも難しくないでしょう。

皮膚に過度な刺激やダメージを与えず、かゆみを誘発するものを避けることが大切なポイントです。

 

皮膚の炎症を抑える外用薬

外用薬は皮膚や鼻の粘膜、目などに直接使用する薬のことです。

軟膏・クリーム剤・外用液剤などのことを指し、患部の状態や使用感に合わせて使い分けます。

 

ステロイド外用薬

もっともスタンダードなアトピーの治療方法です。

即効性・有効性ともに高いという利点がありますが、副作用には注意する必要があります。

飲み薬にくらべ、塗り薬タイプのほうが副作用の発現率が少ないという理由から、軽度の場合にも使用されます。

 

免疫抑制薬(軟膏)

免疫抑制薬(軟膏)は、免疫機能を調節し、炎症を抑える作用を持つ外用薬です。
塗りはじめはピリピリした感触があるかもしれませんが、使い続けていると自然となくなります。

 

内服薬

内服薬(飲み薬)は口から飲み込み消化管を通して吸収される薬です。

内服薬には錠剤、カプセル剤、散剤・顆粒剤、内服液剤・シロップ剤があり、いずれも違った特徴があります。

 

抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬は、主に「痒み」を抑えることを目的に処方されます。

抗ヒスタミン薬は、痒み物質のひとつ「ヒスタミン」が細胞と結合できないように、細胞に先回りしてブロックする薬です。

抗ヒスタミン薬には様々なタイプがあるので、愛犬に合った薬剤を獣医さんと相談してみつけていきましょう。

 

ステロイド内服薬

ステロイドの飲み薬タイプです。

正しく使用すれば効果的な薬ですが、副作用を気にして途中でやめたりすると、かえって悪化するケースがあります。

仕様法要・容量は自己判断で調整したりせず、必ず獣医師の指示に従って使用しましょう。

 

免疫抑制薬

過剰な免疫反応を抑えることで、炎症やかゆみを鎮める内服の免疫抑制薬。

高い有効性と安全性が特徴ですが、効果がみられるまでに時間がかかるというデメリットがあります。

 

なお、最近注目されている免疫抑制剤に、アポキル錠という薬があります。

アポキル錠とは、かゆみや炎症を起こすサイトカインの産生を抑え、かゆみの悪循環をストップさせる薬剤です。

従来の免疫抑制剤よりも副作用が少なく、ステロイド剤に匹敵する即効性と有用性が注目されています。

 

スキンケア

乾燥による痒みを防ぐには、適切なスキンケアを行うことが大切です。

アトピー性皮膚炎を患う犬の皮膚は水分を蓄える力が足りておらず、水分や油分が不足して乾燥しています。

特に症状がひどい時はこまめに保湿して水分を保ち、皮膚バリアをサポートしてあげましょう。

 

薬用シャンプー

愛犬の皮膚状態に合った薬用シャンプーを使って、月に1~2回ほど薬浴をします。

皮膚の乾燥が気になる愛犬には、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、グリセリンなどの保湿成分が入ったシャンプーを使ってもOK。

シャンプー後はワセリンや保湿剤などを使って潤いを閉じ込めることで、皮膚上の水分が抜けにくくなります。

こちらもチェック!⇒アレルギー持ちの犬にも使える!安全性が高い保湿系シャンプー6選

 

熱いお湯はかゆみの原因になるので、お湯はぬるめの温度に設定しましょう。

 

保湿剤

保湿剤やクリームは、犬が舐めても問題ないシンプルなものを選びましょう。

犬の皮膚を触って、カサカサしている部位やフケが多いところを中心につけていきます。

保湿剤を使う前はブラッシングで抜け毛を取り除いておくと風通しが良くなり、スキンケアの効果が十分発揮されるようになりますよ。

こちらもチェック!⇒【犬の保湿剤おすすめ4選】アトピーわんこにも使える安全性のものを集めました

 

保湿剤を冷やしておくと、使った時に皮膚がひんやりし、かゆみが治まりやすいです。

 

セルフケア①:掻いても悪化しない工夫をしよう

皮膚の湿しんや傷というのは、かけばかくほど治りづらくなります。

どんなに生活環境を整えても、良い薬を飲ませてみても、かき続ける限り皮膚トラブルは改善に向かいません。

ここで大切なのは愛犬に絶対搔かせないことではなく、ある程度掻いてしまったとしても大きな影響はないという状態を作ること。

愛犬が搔きむしってしまった時の皮膚ダメージが極力少なくなるように、色々と工夫をしてみましょう。

 

ツメのお手入れはきっちりと

皮膚を掻いたときに傷つけてしまわないよう、犬の爪は短く切っておきましょう。

爪先がギザギザした「切りっぱなし」の状態だと、かえって皮膚を傷つけやすいので、要注意。

爪切りの仕上げには必ず犬用の爪やすりを使って角を丸くしておき、掻いた時の皮膚ダメージを最小限に抑えましょう。

こちらもチェック!⇒愛犬の爪切りどうしてますか?|正しい方法やコツを動物看護師が解説

 

皮膚に刺激の少ない素材の洋服を

アレルギー体質の愛犬には、できるだけ専用の衣類を着せてあげましょう。

というのも、皮膚保護専用の衣類は通気性・保湿効果に優れており、犬が嫌がりにくいという特徴があるからです。

かき壊し防止には、なるべく刺激の少ない素材・製法で作られたもの、蒸れにくく脱げにくいものを選ぶといいですね。

参考:皮膚保護服 スキンケアウェア

 

嫌がらなければ靴下でもOK

靴下を履かせるだけでも、皮膚のかき壊しは少なくなります。

爪切りが終わった後はもちろん、爪切りが難しい犬にも有効な方法なので、ぜひ試してみてくださいね。

はじめは違和感から脱ぎたがる犬も多いので、できるだけ自然な履き心地のものを選びましょう。

参考:室内履きに!滑りにくさ・脱げにくさを追求 わんちゃんのために考えられた靴下

 

セルフケア②:アレルゲンの除去

犬のアトピー性皮膚炎の主な原因は「ダニ」「ハウスダスト」「花粉」です。

犬は人よりも鼻や口が床に近く、舞い上がったアレルゲンを吸い込みやすいため、空気中のアレルゲンも取り除くこと。

一度にすべて行うのが費用的にも時間的にも難しいですが、できることから始めてみてくださいね。

 

犬用ベッドやおもちゃはマメに洗濯

布製品に潜んでいるチリダニ、糞や死骸は洗濯をすることでだいぶ取り除けます。

チリダニのエサとなる私たちのフケやアカなども取り除くことができるので、こまめに行うようにしましょう。

効率的にハウスダストを取り除くため、濡らす前に洗濯物を掃除機で吸っておき、洗剤が残留しないよう、すすぎはしっかり行います。

 

布団乾燥機でチリダニ退治

チリダニは、温度が50℃以上の環境&乾燥しているところには生息できません。

チリダニが住みづらい環境を作るため、こまめに布団乾燥機を使って寝具をキレイにしましょう。

使用後は掃除機で死骸を吸い取るようにし、愛犬がチリダニに触れる機会をできるだけ少なくしてあげましょう。

 

ダニ取りシートでダニを捕獲

ダニ捕獲シートは、ダニを惹きつける誘引剤を含んだシートのことで、部屋に生息するダニを捕獲してくれます。

誘引剤には、食品添加物や安全性の高い天然成分が使用されており、わんちゃんの過ごす場所にも安心して設置することができます。

ダニ捕獲シートは特殊な3D構造で作られているので、捕獲されたダニは逃げることができず、死骸や糞も飛び散りません。

こちらもチェック!⇒【ダニ捕りロボ】ダニが気になる場所に置いておくだけ!

 

布団用の掃除機でハウスダストを除去

布団専用の掃除機を使って、ハウスダスト全般を吸い取ってしまうのも効果的です。

布団を天日干しした後、取り込む前にかるくはたいてから、掃除機を表裏両面にゆっくりと、四隅までしっかりかけましょう。

梅雨の時期は布団を干すのも難しくなりますが、紫外線を照射して天日干しと同じ効果が期待できる製品もあります。

 

 

空気清浄機で空中のアレルゲンをキャッチ

空気清浄機は、アレルゲンを的確にキャッチし、きれいな空気を部屋に循環してくれます。

アレルゲンを回収できるフィルター装備の空気清浄機を導入し、お部屋の空気まで掃除してしまいましょう。

空気清浄機は初期費用こそ高いですが、一度導入してしまえば手間もほとんどかからず、コスパが良いアイテムといえます。

こちらもチェック!⇒愛犬のアレルギー症状緩和には空気清浄機を活用して|おすすめの機種も紹介