アトピー性皮膚炎を患う犬の肌は水分や油分が不足し、乾燥しています。
乾燥はアトピー性皮膚炎を悪化させる要因のひとつなので、日々の保湿ケアで予防することが大切です。
乾燥が招くかゆみスパイラル
肌が乾燥するとバリア機能が弱まってアレルゲンや細菌が侵入しやすい状態になり、かゆみを引き起こします。
そして「かゆくなる→掻く、舐める→炎症がおきる→余計かゆくなる→掻く」という、かゆみの悪循環に陥ってしまいます。
アトピー性皮膚炎を患うワンちゃんの肌は常に乾燥しているので、保湿をしてあげることでかゆみの原因の一つを防ぐことができますよ。
必要な保湿成分は?それぞれの成分の働きを紹介
乾燥が気になる愛犬には、どんな成分が配合された保湿剤を使えばいいのでしょうか。
ここでは、保湿に効果的な成分とそれぞれの働きについて簡単に解説します。
保湿成分とそれぞれの働き
スクワラン:肌表面で皮脂膜になり、水分の蒸発を防ぐ。
セラミド:細胞間のすきまを埋めて、水分を蓄える。肌のバリア機能を高める。
ヒアルロン酸・グリセリン・リピジュア・アミノ酸:水分を肌にとどめる。
尿素:水分を与え、皮膚を柔らかくする。
特にセラミドは外部刺激から肌を守ってくれる作用が高く、積極的に取り入れたい成分です。
人用のスキンケア用品にも多く配合されている保湿成分といえば、セラミドです。 さちかわ 特に女性の方は、一度はセラミドという名前を耳にしたことがありますよね。 私たち人間と同じく、犬の乾[…]
これらの保湿成分は、人用の保湿剤にも含まれているものばかり。
そのため「それなら自分の使っているものを使いたい」と思うかもしれませんが、安全性を重視するなら犬専用の保湿剤を使うのがベストです。
というのも、犬の肌の表皮は人の3分の1から5分の1程度の厚みしかなく、皮膚がとてもデリケートなので、人用の保湿剤では肌への刺激が強い可能性があるから。
アレルギーの犬でも安心!安全性・使い勝手で選んだ保湿剤4選
保湿剤にはローション、ジェル、クリームなどさまざまなタイプがありますが、愛犬が好む使用感のものを選んであげるのが一番です。
ここでは、おすすめの保湿剤と特徴を紹介します。
おすすめ保湿剤|①パラソルヘルスケア 高濃度セラミドモイスチャースプレー
おすすめ保湿剤|②パラソルヘルスケア 高濃度セラミドボディジェル
おすすめ保湿剤|③AFLOAT DOG モイスチャライズ
おすすめ保湿剤|④グッドスキンデイズ モイスト
ボトルのノズルから皮膚に直接塗布して使用するローションで、獣医師監修のもと、敏感肌用化粧品に強いメーカーが開発しています。
ヒアルロン酸・コラーゲン配合・無添加処方。スプレーよりも皮膚に塗布しやすいのが特徴です。
ボトルの先端が人の育毛剤のようなノズルになっているので、使いたい時にさっと使えますよ。
良質な油分&ビタミン摂取で体の中からも乾燥対策
脂質の中でも「オメガ3脂肪酸」はセラミドを合成する材料になったり、皮膚の炎症を抑える働きを持っているので、ぜひ積極的に摂取して。
そのほか、天然保湿因子の生成を促し、バリア機能を高めるアミノ酸やビタミンA、皮膚の健康を維持するビタミンB・ビタミンEなども積極的に摂取しましょう。
加湿器を使ってお部屋の湿度管理も
スキンケアの一環としてお部屋の湿度管理も必要です。加湿器などを使い、湿度を50から60%位に保ってあげましょう。
アトピー性皮膚炎の主なアレルゲンは「ダニ・ハウスダスト・花粉」です。
ニオイ対策のため、空気清浄機を設置しているおうちは多いと思います。 なかには飼い主さんの犬アレルギー対策のために置いている、という方もいるかもしれませんが、空気清浄機は愛犬のアトピー性皮膚炎を改善するのにも役立ちます。 今回は「空気清浄[…]
まとめ
即効性や劇的な変化は見られないかもしれませんが、かゆみをコントロールするには、日々のケアの積み重ねが何よりも大切!
普段から保湿を徹底することで毎日のお薬を減らせるケースもあるので、ぜひ地道に続けていってくださいね。