ペット賠償責任特約という名前を聞いたことはあるでしょうか?
ペット賠償責任特約は、犬と暮らす全ての人に備えておいてほしい保険のオプションです。
今回は、ペット賠償責任特約の特徴や補償範囲、特約を付ける前に必ずチェックしておきたい点を紹介します。
ペット賠償責任特約とは
- 散歩中に自転車とぶつかって相手にケガをさせてしまった
- 散歩中に知らない人が頭をなでようとしたため、
驚いて咬んでしまった - 宅配業者が配達にきた時に、飛びかかって怪我をさせてしまった
- お客さんの靴をかじって壊してしまった
- 他人のペットと喧嘩して怪我をさせてしまった
以下は、ペットによる損害賠償の凡例です。ケースバイケースではありますが、今一度チェックしてみましょう。
<飼犬→犬攻撃・死亡|慰謝料50万円>
あ 悲しい事案
飼犬Aが飼犬Bに噛み殺した
い 裁判所の判断|財産的損害
項目 金額 犬の価値=購入代金の3分の1 5万円 犬の診療代金 1万4900円 死亡診断書作成費 8000円 火葬代金 1万7850円 噛まれた飼主の治療費 1万9100円 う 裁判所の判断|慰謝料
特殊な事情があった(※1)
→複数の飼主の合計50万円を認めたえ 裁判所の判断|弁護士費用
弁護士費用として6万円を損害として認めた
※名古屋地裁平成18年3月15日
飛び出してきた犬を避けようとして転び、けがを負ったとして大阪府高槻市の男性が、飼い主と保険会社に3948万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であった。塩原学裁判官は飼い主側に1284万円の支払いを命じた。
判決は、動物は予想できない行動をとり、飼い主は散歩の際はつないでおく義務があると指摘。事故はリードから手を離したために起きたとして「過失は重い」と述べた。その上で、後遺症で男性の労働能力が一部失われたとして、本来得られたはずの収入との差額867万円や治療費などの支払いを命じた。
引用:朝日新聞デジタル
ペット賠償責任特約の請求は、1年に200件以上もある
警戒心が強かったり、動くものに思わず反応してしまいがちな犬種は、特に
完全室内飼いの猫にもペット賠償責任特約は必要か
そのため、完全室内飼い&来客がまったくない家庭であれば、
火災保険・自動車保険にペット賠償責任特約が付いている?
火災保険や自動車保険についている特約の名前は「個人賠償責任特約」というもので、ペットによる損害も普通に補償してくれます。
ペット保険のオプションとしてつける前は、火災保険や自動車保険の契約内容を確認し、重複していないか確認してからにしましょう。
まとめ
今回は、ペットによる賠償責任に備える「ペット賠償責任特約」について解説しました。
ペット賠償責任特約はあらゆる場面で使えるので、特に犬と暮らしている人には必ず付けておいてほしいもの。
これからペット保険を契約する人や、すでに加入している人は、ぜひペット賠償責任特約の付帯を検討してみてくださいね。