いつも春になると、何となく体を掻く回数が増える気がする。
そんな風に感じている飼い主さんは多いものですが、季節によって体の痒みが出るには、明確な理由があります。
本記事では、犬が春に痒みを引き起こす原因やそれぞれの対処法、春の痒み対策グッズをご紹介します。
春に痒がる原因として考えられる3つの原因
春になると、愛犬が体を痒がりだすのはなぜでしょうか?
ここでは、主に考えられる3つの原因を紹介します。
原因1:換毛期
全身の毛が抜け替わる時期「換毛期」は、春と秋に訪れます。
換毛期を迎えると、寒い冬を耐えるために生えそろっていた毛が、暖かくなったことで必要なくなり、抜け落ちます。
この時に抜けた毛が落ちずに絡まると毛玉ができてしまい、内部が蒸れて皮膚炎を起こすことで、痒みや不快感につながります。
原因2:ノミ・ダニ
春になるとノミやダニの活動が活発になり、外部寄生虫による皮膚炎が増えます。
お散歩の時などに寄生したノミやダニが血を吸う刺激で、皮膚の表面にむず痒さを感じるのですね。
またノミアレルギーを持っていると、ノミの唾液に反応して、刺された箇所だけでなく全身に皮膚炎を起こします。
原因3:花粉によるアトピー性皮膚炎
人は花粉によってくしゃみ、鼻水、目の痒みなどが起こりますが、犬の場合は皮膚に症状が現われることが多いです。
花粉にアレルギーを持っていると、花粉が皮膚に触れることでアトピー性皮膚炎を発症します。
春の痒み、具体的にはどう対処する?|原因ごとに解説
換毛期は毎日ブラッシングをしてあげよう
換毛期の対処法はズバリ、ブラッシングです。
定期的にブラッシングを行い、絡まっている抜け毛を取り除きましょう。
犬種によって抜け毛の量は変わりますが、換毛期は毎日ブラッシングしてあげるのがベスト。
毛を取ることに夢中になるあまり、力を入れすぎて皮膚を傷つけないように注意してくださいね。
毛玉になっている場合は、根本を指で押さえて、表面から少しずつほぐすようにします。
どうしても絡まりが取れない時はハサミで切ってもいいですが、皮膚まで切らないよう十分に注意しましょう。
ノミ・ダニは予防薬を使って寄生されないようにしよう
ノミ・ダニの痒みについては、予防薬で対処できます。
予防薬は市販のものも多くありますが、効果や安全性が不確かな商品もあるので、動物病院で購入しましょう。
愛犬がアレルギー持ちの場合、できれば一年を通して予防薬を使うことをおすすめします。
なお既にノミやダニが家に入り込んでしまった場合は、とにかく虫体と卵を取り除くしかありません。
掃除機を念入りにかけ、洗濯出来るものは洗濯します。ノミは60℃以上の高温、ダニは乾燥に弱いので、徹底的に排除しましょう。
こちらもチェック⇒愛犬のアレルギー改善・対策に!チリダニ除去の具体的な方法と対策グッズ
ノミ・ダニは絶対につぶさないこと
ノミ・ダニを見つけても、絶対につぶしてはいけません。
つぶしてしまうと、かえって周囲に卵をまき散らすことになってしまう可能性があり、完全な駆除が難しくなってしまいます。
ダニはただくっついているのではなく、皮膚にがっちりと食いついています。
そのため無理に引っ張るとちぎれてしまい、愛犬の皮膚内に口器(口のとがった部分)が残ってしまいます。
散歩後など、愛犬の体にノミ・ダニを見つけた時は、そのまますぐに動物病院へ向かってくださいね。
花粉によるアトピー性皮膚炎の予防は花粉の付着を抑えることが重要
3つの中でもっとも対処が難しいのが、花粉によるアトピー性皮膚炎です。
対処法としては花粉に触れさせないようにすることですが、完全には避けられません。
できる限り花粉が皮膚に触れないよう工夫をし、触れた場合はできるだけ早く取り除くことが必要です。
こまめなシャンプーと保湿も大切
帰宅後はブラッシングやウェットシートなどで花粉を取り除き、室内に持ち込まないことが大切です。
また、定期的なシャンプーと保湿によって肌を清潔に保ち、皮膚のバリア機能を高めておくことも同じくらい大切なポイント。
部屋をこまめに掃除し、空気清浄機を使用したりして、室内の花粉を除去してくださいね。
春の痒み対策グッズをピックアップ!
ここからは、春の痒み対策におすすめのアイテムを紹介します。
飼い主さんの評価が高く、使い勝手の良い商品をピックアップしたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
換毛期対策に|ファーミネーター ペット専用ブラシ
花粉対策に|ウォームハートカンパニー フード付きレインコート JコートB
花粉対策に|シーズイシハラ クリーンワン ウエットティッシュ ハウスダスト・花粉ガード
花粉・ノミダニ対策に|キリカン洋行 ノルバサンシャンプー
まとめ
花粉のアレルギー症状が肌に出るということは、意外と知られていません。
気候としては過ごしやすい春ですが、特にアトピー性皮膚炎を患うワンちゃんにとっては、辛い時期といえます。
愛犬が少しでも春を快適に過ごせるように、できる限りの工夫をしてあげてくださいね。